根拠なんてなくたっていい!株式会社リザービア土井政和さんが体現する”自分を信じる生き方”とは

株式会社リザービア 土井様

今回は、学生時代にバンドのドラマーとして生きていくために夢を追い続け、現在は株式会社リザービアにて執行役員兼カスタマーサービス(以下:CS)マネージャーを務める土井政和さんにお話を伺いました。

夢を追うことって悪いことじゃない。好きなだけやってみろ

分かっちゃいるけど、結局それを貫くのが難しいんですよね。
周囲からの言葉を理由にしたり、自分の中で言い訳を見つけたりして、”夢を追い続けない方法”を探してしまうことも。私も、大人になればなるほどやってしまっている気がします。

15歳からドラムを始め、自身が決めた25歳というリミットまでミュージシャンの夢をとことん追い続けた土井さん。”夢を追いきれた経験”があるからこそ、組織の執行役員としていま力を振るえている自分がいるとご本人は話してくれました。

土井さんの夢を追うマインド、追い続けた先の視点から、”夢を追い続けるための方法”を感じてみてください。

 

納得するまで夢を追った。だからこそ見えてきたもの

リザービア土井様 バンドステージにて

ー20代半ばまで音楽の道に進んでいた土井さんですが、音楽との出会いについて教えてください。

土井政和さん:元々、父がギターを嗜んでおり家にアコースティックギターがあったので、音楽に対しては自然と興味を持っていました。
ドラムとの出会いは高校生15歳の頃。出会った瞬間、「これだ!」と思うものがあって、すぐに没頭するようになりました。当時は、みんながよく聞く曲などではなく、インストゥルメンタルという歌のない楽器演奏だけのジャンルや、フュージョンというジャズとロックが融合したジャンルをよく演奏していました。

そしてドラムができる環境を常に用意しておきたいと思い、大学進学後はジャズ研サークルに入ったんです。しかし、自分が思っていたほど楽器に触れる機会は確保できなかったので、ジャズ研は1年以内で辞めることに。すると、ロックバンドを組んでいる人たち数名から誘いの声をかけられ、そのうちの1つに所属することにしました。そこからバンド活動に没頭していったのが、本格的に音楽の道へ進んでいったはじまりでしたね。

 

ー音楽の道へ進むことに不安はなかったのでしょうか。親や周囲はどのような反応でしたか。

土井政和さん:不安はなかったですね。あまり周囲と自分を比較していなかったので。
親は「自分がやりたいようにやりなさい」と言ってくれており、周囲の友人も割と肯定的なことを言ってくれる人が多かったので、それは本当に救いでした。本心では心配されていたところもあるのでしょうが。

 

ー「25歳までに結果が出なかったら辞める」と決めていたそうですが、ボーダーラインを設けた当時の土井さんの考えを教えてください。

土井政和さん:大学卒業から1年ほど経った頃にボーダーラインを自分の中で決めました。何事もそうでしょうが、ダラダラやっていてもダメだろうから、限られた時間でどれだけ濃く過ごせるかだと自分自身に課していましたね。

というのも、周囲の応援してくれていた方々に、やっぱり頼ってしまったり迷惑をかけてきた部分もあったので、それは1度しっかり恩返し的なものを示そうと思っていまして。そのうえで、方法を変えて音楽と関わっていこうと決めていたんです。

 

ーボーダーラインとしていた25歳を迎えたとき、どんな心境だったのでしょうか。何かを得られた感覚や、逆に心残りなどはありましたか。

土井政和さん:満足できる結果は得られなかったから辞めたわけなので、「何かを得られた感覚はなかった」というのが正解なのでしょうが、自主企画で音楽イベントを開催できたり、プロモーションしたり、今思うと「惜しかったよね」と言えるようなデビューのチャンスにも遭遇できたり、なんだかんだ中身の詰まった時間を過ごせたと思っています。

自分で決めていたリミットを迎えたときの心境は、正直そんなに綺麗に切り替えはできていませんでしたね。しかし、人生初の就活を始めたので、結果的に自然と切り替わっていきました。また、音楽に全く触れなくなったわけでもなく、関わり方を変えるだけだと理解していたことや、新しく飛び込む領域で新たに自分の力を試していくことができるワクワクもあり、前向きな心境ではあったと思います。

 

26歳で就職。”何をやるか”よりも”何を求められているか”

株式会社リザービア 土井様2

ー25-26歳でどのような新しいスタートを切ったのでしょうか。

土井政和さん:音楽活動をやっている中で、Webサイトや音楽配信、ライブ告知用のポスターなどを制作していたんです。初心者なりにデザイナーツールを使っていたこともあって、まずはWebデザインの学校に通い、その後Web制作会社に就職しました。

一応Webデザイナーとして採用されたのですが、入社してみたら配属前研修ではほとんど営業をたたき込まれて、結果的にクライアント対応にまつわる部署に配属されることになったんです。入社後少ししたら、自分でも「これ、デザイナーではないな」と気づいてました(笑)

CS業務がメインであったために、目の前の人のために働いていたら、会社からの評価もどんどん上がっていき、入社2年目でリーダー、そしてマネージャーへと昇級していくことができました。

 

ーその後、約10年ほど勤めたその会社にて、どんなことを経験されたのでしょうか。

土井政和さん:1番経験として大きいと感じているのは、新規事業の立ち上げをやらせてもらったことですね。マネージャー職に就いたのは28歳頃、ちょうど新規事業立ち上げの話があり、悩んだ末に異動希望を出すことに。

スタート時点ではメンバーが2人、雑居ビルにデスクやPCが2つずつ、ホワイトボード1つしかない環境。そこから着実に成長して規模を拡大させていきました。やがて社内ベンチャーとして独立を果たし、7期目には30人以上の組織へと育てることができました。

 

ー組織を育てるうえで、土井さんはマネージャーとしてどうやりがいを感じていたのでしょうか。

土井政和さん:正直、苦楽の連続でしたが、やはりメンバーの成長に自分が関われることにはやりがいを感じていたと思います。というのも、「個」で出せるパフォーマンスには限界があるのをわかっていましたし、「個x個」というチーム単位で見ると、それは人数分以上のものを生み出せると思っていました。また責任に比例するものでしたが、裁量の大きさもあったことから、自分で納得のゆく選択を行えることはやりがいでもあったと思います。

 

ーその後、現在の株式会社リザービアに出会われたそうですが、入社の決め手はなんだったのでしょうか。

土井政和さん:前職の7期目ごろ、収益化しているときこそ未来への投資が必要だという自分の考えと、経営側の考えにずれが生じていると感じ、逆にそういったところへの体制が担保されている会社といい縁がないかと求めていたんです。そして出会ったのが株式会社リザービアでした。当時からリザービアは、美容室の集客できるお店づくりを支えるWEB予約システムを取り扱い、サロンの集客や業務効率に対する相談に乗り、マーケティング支援などを行っていました。
すでに業界の中でパイオニア的な取り組みをしていたのに、その中で自社のプロダクトにも投資しているところに、成長性がありそうだなと思ったのが印象的でしたね。

また、入社前に代表とお会いし、その人柄にすごく惹かれたのも決め手でした
そして、当時のリザービアは営業組織自体がまだ未整備ということも伺い、わりと自由に試行錯誤できる環境があるところに、やりがいとポテンシャルの高さを感じました。そんなことを総合的に踏まえて、入社を決めました。

入社してみると、それぞれのプレーヤーが自由に自分の実力を試すことができる裁量制の環境も整っていて、とても挑戦しやすかったです。

 

大事なことは、目の前の人が愉しめているかどうか

株式会社リザービア土井様と子ども

ー最近私生活でまたドラムに触れる機会を増やしはじめたそうですが、同時に会社の執行役員にもなり、公私ともにタフな活動をされている土井さん。仕事とプライベートについてどのような想いを抱いていますか。

土井政和さん:私は仕事も私生活もあんまり別物として考えてはいないんです。どちらも同じ私の生活上にあるものですから。例えば、仕事がうまくいっていない時は私生活でも何かとネガティブ思考になりがちですし、逆も然り。そういう弱さが自分にはあると思っているので、どちらかを犠牲にするのではなく、両方大事に考えています。

また、仕事はチームが一丸となって、メンバーの相乗効果で取り組むものなので、チーム作りというところには特に真剣に向きあうようにしています。

 

ー土井さんは1人ひとりの意見に寄り添ってくれると部下の方から伺っているのですが、チーム形成をする上でのこだわりはありますか。

土井政和さん:それは一言でいうと「愉しい」と感じられているかどうかですね。

仕事において「愉しい」って、チーム一丸となって目標に向かっているときや、結果を出せたり、成長を感じられたときだと思うんです。それはつまり、”チャレンジしているとき”が多いのかなと思います。チーム1人1人が前向きにチャレンジしているとき、きっと切磋琢磨して、シナジーを生み出すことができるのではないかな。

そして、自分1人でできることや、愉しめることって限りがあるとも思っています。
仕事でもプライベートでも、自分と時間を共有している人が愉しんでいるのか、という部分はこれからも重要視していきたいです。

 

自分に半分思いこませながらでも、信じることが大事

株式会社リザービア土井様 所有楽器

ー土井さん自身の今後の目標はなんですか。

土井政和さん:やっぱり事業をもっとスケールさせたいというのが目標ですね。事業が伸びていかないとお客様にも、働く仲間にも還元していくことができません。お客様には、なりたい自分やなりたいお店という理想の追求と実現の支援を通して、未来の選択肢を持てるという機会を提供していきたいですし、社員にだってきちんと還元して、綺麗事ではなく、その家族や生活を守っていきたいですね。まずはそのことを自覚して、牽引していこうと思っています。

個人的な部分では、私生活で子供が日々驚きのスピードで成長しているため、自分もそこに乗っかるくらいの気持ちで成長していきたいですね。子供の行動範囲の広がりとともに父としても行動範囲を広げていけるような。

音楽に対しても、現在進行形でゆるゆるとずっと関わり続けているので、このままおじさんとして歳を重ねている中で、渋い感じの曲にも取り組んでいったりしたいですね。

 

ー夢を追う若者に対してメッセージをください。

土井政和さん:自分の体験の中から思うことですが、「何かを始めるとき、勝手に自分の中でハードルを上げない方がいいよ」と伝えたいですね。
根拠なんてなくたっていいと思うんです。自分の可能性を自分自身が勝手に信じて進んだっていいと思うんです。
自分自身、色々と経験する中で根拠のある自信なんてほぼなかったんですよね。
しかし、ある種の自己肯定感で、思い込ませるかのようにその自信を貫いていました。なんか、それで結果的にうまくいったことも意外とあったし、よかったじゃんと思うんです。

何かに挑戦する前に、挑戦しないための外堀を埋めてしまいがちな人もいますよね。それでいい時もあると思いますが、トライできる数が減っちゃうのは勿体無い気がします。

また、その根拠のない自信を支える存在になるのが仲間や同志だと思います。自分1人で何かを成し遂げるために自分を信じるってとても難しくて、根拠のない自信と同じ夢に向かう仲間がいたからこそ、自分を信じられていたのかなと思います。

もしいま1人で夢を追おうとしているならば、同じように挑戦している同志たちのポジティブな発言を、勝手に自分の自信に変えたりして自分を信じてみてもいいんじゃないかと思います。

株式会社リザービア土井様 チームメンバーと

 

***

 

今回は、ミュージシャンを本気で追いかけた経験を糧に、その後の会社員・執行役員としての人生を積み上げていった土井政和さんからお話を伺いました。

“根拠なく挑戦してきたけど、結果的にそれなりの人生を築けているよ”
”挑戦することは悪いことではない。自分でハードルを上げてしまうのは勿体無い”

何者にもならなくていい、格好悪くたっていい。
自分の夢に背を向けなければ、そこから”自分なりの人生”が築かれていく。

土井さんのメッセージからは、そんな強さが伝わってくる気がします。

 

土井 政和さん
どい まさかず|会社役員


1981年生まれ。埼玉県出身。男女の双子として生まれる。小学生ではキャプテン、中学では副キャプテンとして野球少年時代を過ごす。高校ではドラム一筋、某プロドラマーのローディーとしてJAZZバーやストリートライブに帯同しつつ音楽の素晴らしさに触れる。以降10年間精力的にミュージシャン活動に没頭。活動後は、WEB広告のコンサルティング営業やカスタマーサクセス業務に従事。26歳と遅咲きの社会人デビューだが20代にしてリーダー及びマネージャー職、また新法人の立上げを経験。7期連続の黒字経営を経て、更なるチャレンジを求めて株式会社リザービアに入社。現在執行役員として、事業づくり・組織づくりに携わっている。

株式会社リジョブ コーポレートサイト:https://rejob.co.jp/

 

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