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関わる人を幸せにするために。藤森さんが企業で体現する、誰も取りこぼさない持続可能な世の中創りとは

株式会社リジョブ 藤森由莉沙さん 

今回取材を行ったのは、学生時代にフィリピンでのボランティアNPOインターンを経験された藤森由莉沙さんです。

学生時代は海外でボランティアやインターンをしていた藤森さんは、現在その経験を活かし、子どもたちや関わる全ての人のために「できること」を模索し続けています。

前編の記事では、藤森さんの学生時代の葛藤や、海外インターンでの経験をお伺いしています。

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株式会社リジョブ 藤森由莉沙さん

そして後編の記事では、フィリピンへ長期インターンを経験した藤森さんのその後の挑戦をお聞きしています。

関わる人たち皆が幸せになれるために、私にできることはなんだろう
“関わる人”の範囲は人それぞれですが、その人達を幸せにしたいという想いを抱いている人はたくさんいるのではないでしょうか。

当たり前のことかもしれないけど、難しい。そんなもどかしさを感じているあなたにぜひ読んでいただきたいです。

 

 

“ありたい自分”に近づくために、企業で働くことを選択

ー「関わる人たち皆が幸せになるために、今できること」の答えは見つかりましたか?

藤森由莉沙さん:そうですね。たくさんの葛藤の末、私なりの答えが見つかったような気がしています。

帰国して大学卒業後の進路を考えた時に、NPOやNGO団体での活動や政府機関での活動などの道も模索しましたが、それではインターンで抱いたもやもやが解消されないように感じました。

例えば、ボランティアやNPO組織での支援って、外的要因で活動の幅が狭まってしまうんです。国や政府からのサポートや助成金、サポーター企業さんやツアーに来てくれる学生さんから頂くお金で成り立っているからこそ、必要がないと思われたら切られてしまうことも現実にあります。コロナ禍で更に実感しました。世界的に打撃を受けている中で、自分の会社も苦しいのに何十万と寄付を続けることって、やっぱり難しいじゃないですか。まず従業員の給料を出したいだろうし、お客様を大切にしたいと考えますよね。

また、政府が行う国際協力は、もちろんその重要性は理解していますが、スケールが大きい反面スピード感が数十年単位だったり、目の前の困った人に支援が届くまでに幾つもの機関を介する必要があったりと、その道のりに果てしなさを感じました。

だからこそ、私は企業に就職をして、ビジネスとして持続可能な支援を行いたいと考えるようになりました。これが私にとっての、「関わる人たち皆が幸せになるために、今できること」のスタートラインだと感じています。

 

ー企業で、ビジネスとして行うからこそ、より自分ごとにできるし、価値が見出せると感じたんですね。

藤森由莉沙さん:そうですね。自分たちの責任で、自分たちでお金を作って事業に投資していくことができるという意味では、努力次第でいくらでも拡大することができます。なにより、ボランティアやNPOでは得づらい「持続可能性」を創れるのは、企業が行うビジネスだからこそだなと。

社会性と事業性の両立は本当に難しいので、やっている企業が少ないことも事実ですが、だからこそこのアクションには価値があると思うんです。

それにまずはチャレンジしてみたいなと思い、企業就職を決断し、「事業を通した社会課題解決」を掲げる会社を探しました。リジョブに入社を決めたのは、ビジョンや取る手段に一番共感できたことと、同じような葛藤を乗り越えながら「誰かのために」の心で社会課題に向き合う、先輩・仲間が集まっていることでした。持続可能性の話自体、実はリジョブの先輩から聞いたんです(笑)

企業でやること、ビジネスだからこそできることのメリットや自分の軸と重ね合わせたときに、最も納得感を得られたのがリジョブだったんです。

想いだけでなく、想いを形にするための実行力をもって事業を伸ばしてきたことに、とても説得力がありました。

現在リジョブでは、ビジネスを通して美容・介護といった業界従事者に向けたサービス提供を行い、またソーシャルコミュニティを通して途上国の方々の自立などの社会課題に向き合っています。持続可能な支援を叶えるビジネスと、人と人との結びつきを大事にするコミュニティ、どちらも大事に、どちらにも向き合えることにとても納得感があり、ボランティアで感じた「虚無感」がなくなりました。

 

 

持続可能性をつくるソーシャルビジネス

藤森さんがリジョブで取り組む、ソーシャルビジネスとはどのようなものですか?

藤森由莉沙さん:ソーシャルビジネスを通して関わるのは、美容・ヘルスケア・介護といった、人の手を介する技術やサービスを通してお客様に心の豊かさを届ける“おもてなし業界”の方々です。やりがいにあふれる一方で、人材不足や高い離職率などの課題を抱え、「働き続けやすい」とは言いづらい業界です。特に中小企業や個人オーナーさんにとって、毎月数十万円とかかる採用費は大きな負担になっていました。

そこで「資金力がないから」と諦めることなく、業界に関わる方が持続可能な発展を続けられるように、とリジョブが開発したのが、おもてなし業界の採用コストを従来の約1/3に削減するビジネスモデルでした。自社サービスを通して採用コスト負担を減らすことでひとつの業界課題を解決し、それが業界に携わる方の働きがい・働きやすさにつながることで、間接的に「心の豊かさの提供者」を増やしたいと考えています。

 

ーソーシャルビジネスとソーシャルコミュニティは、どのような関係性があるのですか?

藤森由莉沙さん:業界課題を解決しつつ、必要な収益性をもつソーシャルビジネスは、私自身も迷いながらたどり着いた「企業だからできる社会貢献」のひとつの解だと思っています。

一方で、経済的な価値だけでは測れない、心の豊かさの種蒔きにつながるソーシャルコミュニティも、これからの世の中づくりには欠かせないと感じています。

ビジネスとコミュニティ、片方ではなく両方を両立することで、一部の恵まれた企業や人だけでなく、誰ひとり取り残さない「全体が豊かになり、その豊かさが循環する社会」に近づけるのではないかと、これまでの経験から感じていました。リジョブでもまさに同じような考え方をもっていて、代表をはじめ皆で考え、その在り方を形にしたのがこちら「ビジョンマップ」です。

 

一歩ずつ、少しずつ

ー藤森さんの目指す、ソーシャルビジネスとソーシャルコミュニティのゴールを教えてください。

藤森由莉沙さん:ビジネスだから、コミュニティだからと分断されずに、関わるすべての人たちが手と手を繋ぎ合うような在り方を目指していけたらいいなと思っています。

ー会社を通して関わる、ソーシャルコミュニティとはどのようなものですか?

藤森由莉沙さん:私たちがソーシャルコミュニティとして取り組むプロジェクトでは、途上国の貧困問題・過疎地域の課題など、向き合っている課題は様々です。

どんなプロジェクトでも、”手を差し伸べる側”と”差し伸べられる側”という関係性ではなく、お互いに手を差し伸べ合える関係性を実現できたら素敵ですよね。世界に無数にある課題も、国境や人種を超えて、お互いの課題を共有し合わなければ、解決できないものがたくさんあると思います。

綺麗ごとかもしれないですが、コミュニティ分野ではこの”綺麗ごと”をがむしゃらに体現し続けていきたいです。その中に『つぼみプロジェクト』や『咲くらプロジェクト』があります。

 

ー「つぼみプロジェクト」や『咲くらプロジェクト』とはどういったものなのでしょうか。

藤森さん:「事業以外の側面からも、地域社会に価値提供をしたい」という想いからスタートしたのが、お米づくりを通してコミュニティを育む『つぼみプロジェクト』です。

遊休農地を活用し、子どもたちや高齢者の方々と世代を超えたコミュニティを創ることを目的に、埼玉県内に3反の田んぼを借り、「育てる」「食べる」喜びを広げるための取り組みを行っています。子どもたちに向けた”食育”はとても重要なことだと幼少期の環境やフィリピンでのボランティア経験からも実感しているので、もっと活動の幅を広げたいと思っています。

『咲くらプロジェクト』は、私が長期インターンをしていたNPO法人アクションさんを現地パートナーとして、リジョブが2015年にスタートしたプロジェクトです。会社説明会でアクションの映像が流れていて、まさかのご縁を感じました。フィリピンの低所得層の方々を対象に、日本の美容技術やサービス力を学び「手に職をつけてもらうこと」を目的とした3カ月間のセラピスト養成講座を無料開講し、経済的な自立支援をサポートしています。

2022年時点で、養成講座の卒業生は600名以上になりました。卒業生の、セラピストとしての活躍を聞く機会も増えてきて、貧困や雇用の課題に対して少しずつではありますが還元ができている手応えを感じています。ずっと私のやりたかった“魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えてあげる”、根本支援につながるプロジェクトですね。

 

ーこれらの中で現在、藤森さんが中心となって行っている業務を教えてください。

藤森さん:ソーシャルビジネス・ソーシャルコミュニティ・組織づくりと、大きく3つの業務に携わっています。

1つ目は、ソーシャルビジネス領域で『介護・看護・リハビリ』といった業界の求人広告を制作・校閲する部署で、チームづくりを担っています。求人広告は企業様と求職者の出会いのきっかけとなる、まさにサービスの要となるものなので、常に最後の砦のような感覚をもって仕事をしています。

2つ目が、ソーシャルコミュニティ領域における、環境や社会に対しての取り組みです。CSV推進室メンバー、そして社内委員会の取り組みとして、上述の『つぼみプロジェクト』や『咲くらプロジェクト』推進を担当しています。社内にプロジェクト参加を呼び掛けたり、プロジェクト自体を知ってもらう機会をつくったり。来春には『咲くらプロジェクト』で、フィリピンの現地視察交流も予定しています。

3つ目は、組織づくりの中の新卒採用業務に携わっています。面接対応やイベント登壇を通して学生たちと向き合い、未来の仲間を探す大切な業務です。

また、2022年12月からは、社内新規プロジェクトのリーダーとなり、全く新しい領域でチャレンジをしていくところです。

 

 

時間は戻らないからこそ

ー藤森さんが生きる上、働く上で大切にしていることはなんですか?

藤森由莉沙さん:フィリピンへインターンに行った頃からずっと心に留めていることですが、皆が今日という日を「幸せ」と心から言える世界や社会を目指し続けたいと思っています。そんな世界をつくり続けている自分でありたい、ちっぽけでも人の幸せをつくっている自分でいたいんです。

そのためにも、自分の”心の育成”のアップデートも続けていきたいと考えています。

“人を幸せにしている人”ってどんな人なのか考えた時、懐が深い人や心が広い人が浮かんでくるんです。心が狭くて、色々なことに文句を言ったりしている人よりも、寛大な心で全て受け入れて、それに対して何かを施していける人こそ、人を幸せにできる人だと思っています。

そして、今の自分はまだまだ「理想の自分」には程遠いからこそ、なりたい自分になるための成長をしていかなきゃなと感じています。”自分はそうありたいと思い続けること”を忘れずに、仕事や社会課題や人、そして自分と向き合い続けていきます。

 

ー最後に、藤森さんと同じように社会を変えたいと考えている若者に対して、メッセージを頂けますか?

藤森由莉沙さん:人生は一度きり、時間は二度と取り戻せないです。だからこそ、私たちに与えられた『時間』という宝物を、やりたいこと・叶えたいことのために使ってほしいなと思っています。

大きな一歩じゃなく、小さな一歩からでも良いんです。案外踏み出してみたら、心配していたことの99%はちっぽけに感じたりもするんです(笑)動くことで必ず何か変わるし、自分の中の変化に気づけるはずです。

 

***

 

今回は、学生時代の経験を糧に株式会社リジョブで働く藤森さんに取材を行いました。

関わる人を幸せにし続けることって、簡単なようで難しいですよね。

本当に自分のしていることがその人達のためになっているのかと考えてしまったり。
成し遂げたいと思っていたことと、今自分がしていることに矛盾を感じてしまったり。

私もあります。でもそんなときは、「自分がこうしたい!」という想いに素直になって、突き進んでみたら良いと思うんです。自己満で自分勝手でも良いと思うんです。違ったら少しずつ修正すれば良い。

一番もったいないことは、動けなくなってしまうこと、自分を否定してしまうことです。

大きなことからではなく小さな一歩から少しずつ。日々自分と向き合いながら進んでいくことで、大きな目標が少しずつ自分に近づいて、知らない間に山の頂上まで辿り着くはずです。

 

藤森 由莉沙さん
ふじもり ゆりさ|会社員


1993年生まれ。三重県出身。農業と猟師業を営むワイルドな祖父のもとで、生きる力を育む幼少期を過ごす。中学時代に“ハゲワシと少女”という1枚の写真に心動かされ、もっと世界を知りたいと思うように。語学や途上国について学ぼうと、立命館アジア太平洋大学に進学。海外ボランティアを経て休学し、フィリピンを拠点とするNPOでの1年間のインターンシップを通して、子どもの自立支援に関わる。その後半年間、世界をバックパッカー旅。大学卒業後は、“瞬間の支援ではなく、継続的な支援を行いたい”と、想いを同じくする株式会社リジョブに入社。幹部候補として、事業づくり・組織づくりに携わっている。

株式会社リジョブ コーポレートサイト:https://rejob.co.jp/
咲くらプロジェクト:https://sakura.rejob.co.jp/

 

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