ユーズ(RAM WIRE)の”今”をインタビュー!ソロプロジェクト”再始動”に込める想い

ユーズ

今回は2023年6月23日にソロシングル『Another Story』をリリースした、RAM WIREのボーカル ユーズさんにインタビューしてきました。

2016年にグループ活動休止を宣言したRAM WIREですが、今もなお、その曲に励まされ、支えられている人は多くいます。
きっとこの記事を読む人の中には、RAM WIREの曲を聞くと、今でも励まされ前向きになれる、と感じている人も多いのではないでしょうか。

この記事では、ソロとして再始動した直後であるユーズさんから語られた、”ユーズにとっての歌うこと”や”再始動までの7年間”について、ありのままの言葉を皆さんにお届けします。

 

「RAM WIRE」から「ユーズ」変化の中の想い

RAMWIRE-LIVE1

ーグループからソロになって、ユーズさんにとっての”歌うこと”ってどのように変わりましたか?

ユーズさん:核となるものは変わっていないですね。いろんな曲や歌詞を作りましたが、聞いてくださる方へ届けたいものは変わりませんので。

RAM WIREの頃から、ファンの方にいろんなメッセージをいただいてきました。そのひとつひとつを見ていると、私にとっての”歌うこと”って、「やりがい」という言葉以上のもので、そこには使命感みたいなものが芽生えているんです。

メジャーアーティストで居続けることってそう簡単なことではない。でも多少のキツさがあったとしても、私は歌い続けるべきなんじゃないかな、そんなふうに思っていました。

 

ーグループ活動休止からソロとして再始動するまでの約7年間は、その使命感を果たせる場面がかなり限られていたと思うのですが、どんなことを感じ、考えていたのでしょうか。

ユーズさん:RAM WIREが「散開」してソロになってからは、皆さんに届けたい想いは変わらずに持っているのに、その扉がひとつひとつ閉じていっているような感覚で、もがいていましたね
私自身の歳も重ねられていきますし、素晴らしい曲だってどんどん世に出ていく。私が歌わなくても、いい曲を作って歌っている人はいくらでもいます。曲を作る上での協力者も探していたのですが、うまくいかない時は「そろそろ店じまいかな」なんて思ったりもしました。

 

ーその苦悩などは、今回発表されたソロシングル『Another Story』の歌詞にも込められていますよね。

ユーズさん:そうですね。RAM WIREの「散開」以外にも、親や大切な人の死、出演ステージの減少などで、どんどん色んなものが失われていっているように思っていたので、その感情が歌詞に込められています。

そんな中で、現在のマネージャーと出会ったんです。与えていただいた環境の有り難さを痛感し、最初にデビューした頃とは違う覚悟を持っている気がします

 

歌を届けることが、自分自身の生きる力

ー今回リリースされたソロシングル『Another Story』は、RAM WIREの頃とは歌い方などの雰囲気も変わったように感じるようですが、その”覚悟”が現れている部分でもあるのでしょうか。

ユーズさん:そう感じますか。あまり意識して変えているわけではないのですが、確かに昔の私よりも言葉に対する意味や想いが強くなったとは思うので、そういったことが影響しているかもしれません。

人生を重ねたことで、前よりも言葉の意味を掘り下げられるようになった感覚があるんです。だから、表面上だけじゃなく、もっと中身の気持ちを歌いたい気持ちは強くあります。

 

ーユーズさんが、ソロになってもなお”歌うこと”を生業にしているのはなぜなのでしょう?

ユーズさん:やっぱりファンの方々のメッセージが私の原動力になっているから、これに尽きますね。今でもメッセージをくれる人もいます。「久しぶりにRAM WIREの曲聞いて、また励まされました」など送ってくれて。その存在は本当に大きいですね。

 

これから先のストーリー

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ーソロとして、本格的に再スタートを切ったユーズさんですが、これからについてはどのように描いていますか。

ユーズさん:大それた目標や夢などはなくて、聞いてくれる人のために、音楽や言葉で丁寧に寄り添っていきたいですね。聞いた人が少しでも明るい方を向けるような曲を作っていきたいです。

いま思っている、地に足をつけて一つ一つ丁寧に、という思いを『Another Story』の歌詞に綴りました。だから、そのワンフレーズや描写に触れただけであっても、頑張ろうと思えたり、ユーズもなんか頑張ってるから自分も頑張ってみようかな、と思ってもらえたら嬉しいですね。

 

ー今のユーズさんにあるのはどんな感情ですか?

ユーズさん:いろんなことが一周して、落ち着いているような気がします。ブランクなどに対する不安もあるのですが、一つずつまた積み上げていこうという静かなる決意のようなものがありますね。そうすれば、時間はかかっても、また扉が少しずつ開いてくるだろうとも理解しているので、若さ・威勢などはないですが、静かなる炎は灯されていて、前向きな感情が大きいです。

 

ー最初にメジャーデビューした時とは、何が違いますか?

ユーズさん:自分のことを俯瞰で見れるようになった気がします。
人が作ってくれた環境の中で、自分という存在を再認識しながら、昔よりも色んなことや人に感謝して、慮ってやっていけているような。

当然ですが、今いる環境って、決して当たり前ではないんですよね。生や死も、日常のひとつひとつのことも。だから、日々の忘れたくない一瞬一瞬をメモに書き留めるようにしているんです。

親しい人につい言いすぎてしまった時の嫌悪感なんかも、その時の感情もひっくるめて、人生の大切なひととき。そういう大切なものを歌にして届けられたら幸せだなと思います。

 

***

 

取材をさせていただいた中で、時に想い溢れて涙ぐまれていたり、スカッと晴れた明るい笑顔だったり、ありのままの”今”をお話してくださったユーズさん。

再始動して、その”静かなる炎”から、どんな歌が生み出されてゆくのでしょうか。

これまで多くの壁に直面してきたユーズさんが作り出す歌。その力をちょっとだけ借りて、リスナーの私自身も、丁寧に自分の心と向き合っていきたいな。

 

ユーズ
 ゆーず|アーティスト


2001年、後にRAM WIREを共に結成するMONCHと2人で千葉のクラブを拠点に活動を開始。2005年よりRYLLが加入。数々のバイトをしながら約10年の間、地道なライブや自主盤の制作などの活動を続け、2010年10月ソニー・ミュージックより、ミニアルバム「Beautiful World」でメジャーデビュー。その後リリースされる楽曲が続々と話題になるも、2016年に3人での活動休止し、メンバーそれぞれソロでの音楽活動を行うことを発表する。2023年6月21日、自身のレーベルから本格的なソロ活動第1弾として楽曲を配信開始する。

配信サイト:https://ssm.lnk.to/AnotherStory

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