【ヘレンの部屋Vol.4】人事が考える“本当に有利な“おすすめのインターンとは

ヘレンの部屋 サムネイル

「おすすめのインターンを教えてください!」この時期、インターン講座などでよく受ける質問の1つです。


ズバリ申し上げますと、おすすめのインターンなんてものはありません。
そんなものあったら、この時代、とっくの昔にSNSで話題になっているはずです。


「手っ取り早くおすすめのインターンを経験して、うまいこと就活を終えよう」
もしも、そんなことを考えてこの記事にたどり着いたのであれば、ごめんなさい。どうやらあなたのご期待には添えそうもありません。

 

一方で、もしもあなたが「インターンに興味があるけど、ちょっと挑戦するには勇気がいるな」とか、「インターンって本当にやる必要があるのかな、どんなインターンをすればいいんだろう」とか、「インターンやりたいけど時間ない、それって不利かな」と悩んでいらっしゃるのであれば、少しだけ手助けになるかもしれません。


ヒント 

 

何をもって有利なのか、誰にとって有利なのか、それらの定義を明確にせずに、おすすめのインターンなど語ることはできないのです。

せっかくの機会なので、人事コンサルとして、あるいは就活セミナー講師としての視点を加えつつ、本当に有利なおすすめのインターンについて、解説していきたいと思います。

 

インターンには2つの種類がある

おすすめのインターンについて考える前に、日本におけるインターンには2つの種類があることをまずは知っておきましょう。

その1.体験メインのインターン

1Dayや3Dayのインターンあるいは1weekなどの夏休み時期や冬休み時期に開催される、比較的短期間で実施されるインターンのことを指します。(私はこれをチラ見インターンと呼んでいます)
就活を控えた大学3年生などを対象として、リクナビやマイナビなど大手求人広告媒体を中心にセミナーやエントリー方法についての情報を得られます。その内容は、仕事を体験できるワークや先輩に話を聞くことができる座談会など、主にはその企業についての認知や理解を深めるためのコンテンツが実施されています。いわゆる就活でインターンと言った時に、就活生がイメージするものはこのことを指します。

その2.就業メインのインターン

就業期間に取り決めは特に無く、半年以上比較的長期間に渡って、正社員と同じ環境で実務に携わります。(私はこれをガチインターンと呼んでいます。)
大学1年生から幅広く参加することができ、アルバイトの代わりにインターンとして働くことを選択する学生も多く存在しています。

しかしながら、ガチインターンはアルバイトよりも裁量権は大きく、場合によっては正社員並の経験とスキルを圧倒的に身につけることができます。
Wantedlyや知人の紹介など募集の方法は様々ありますが、IT企業やベンチャー企業な長期インターンを実施している企業はやや限定的ではありますが、職種は営業やマーケティング、ライター、エンジニアなど幅広く、職種や仕事内容に対して学生が応募するような形式が主です。一部の企業では、内定承諾後にインターンとして実際の業務内容に触れさせ、入社前のミスマッチを回避する取り組みを実施しています。

 

それぞれのインターンが有利になるおすすめの場合とは

さて、この2つのインターンはどんな人にとって有利になるのでしょうか?それぞれのインターンをおすすめするパターンとその注意点について挙げていきます。

チェックリスト

 

体験メインのチラ見インターンがおすすめの場合

本来インターンとは、就業経験を積むことを指しますが日本での実態は、企業説明や企業紹介を様々な形で実施しているのがほとんどです。なぜならこのインターンは、企業の広報活動や優秀な人材の囲い込みが目的で行われていることがほとんどだからです。
インターンを実施しない企業は、3年生の3月から9月頃までの半年間で母集団形成から内定出しまで行うのに対して、インターンを実施する企業は、1年以上時間をかけられるのです。

すなわち、チラ見インターンは就活生側のメリットよりも、企業側のメリットの方が大きいのです。(もちろん、企業側の実働負荷も大きいのですが。)

そんな中でもこのインターンをおすすめする場合があります。それはどんなパターンでしょうか?

 

①インターン参加しないと本選考進めないらしいぞパターン

一部の企業では、インターン参加者向けに本採用の情報公開を一般より先駆けて行ったり、説明会や選考がスキップできる特典があったりもします。

場合によっては、インターン参加者からしか採用しない企業も存在しています。

ある外資系企業では1ヶ月ほどのインターンシッププログラムを実施し、その中で全ての選考を終えるという事例もあります。
すでに志望企業が固まっていたり、ある程度業界が絞り込めているのであれば、このインターンがおすすめです。過去の内定者からの情報や選考スケジュールなど事前に情報収集した上で、インターンがどれぐらい選考に影響を与えるのか把握しておきましょう。

ここに注意!!


この企業に対する本気度や準備度などです。このようなインターンに参加する学生の中には、大学入学くらいからこの企業を志望し準備し続けている人も含まれています。そのような学生とワークやディスカッションに取り組んだ場合、自身の企業理解度が不足していると、劣っているように映ります。インターンが知るための場所だと思っている方にはおすすめできません。選考ではなくとも、企業にあなたの情報が伝わる=評価される&記録される、ということを忘れずに。

 

 

②どこから就活を初めていいのか全くわからないぞパターン

就活しなきゃと思いながらも業界もよく知らないし、企業も職種もわからない。やりたいこともあまりない。
そんな人は、まず選択肢を増やすために自分が持っている情報を増やす必要があります。先に述べたように、チラ見インターンは企業のことを丁寧に説明してくれる場ですので、情報を増やすのにはピッタリです。インターン時期の企業は自社に興味を持ってほしいので、自社のことだけでなく、業界全体についても解説してくれたり、就活に役立つセミナーや講座を実施してくれる場合もありおすすめです。

ここに注意!!


このパターンで陥りがちなのが、有名な企業や知っている企業のインターンにふら〜っとつられてしまうことです。そのような企業は多くがエントリーシートの提出が必要だったり、定員がすぐに埋まってしまったりしてします。それによって、インターンに向けたアクションを始めるまでに時間がかかったり、疲れてしまうことも少なくありません。
このパターンの人はぜひ、知らない企業や興味を持ったことがない分野に目を向けてみてください。この方法をおすすめしたのは、選択肢を増やす=無知の領域を減らすためであったのを忘れずに。

 

全員で話し合いをしている風景

 

就業メインのガチインターンがおすすめの場合

自由に使える時間が多くあるのであれば、ほとんど全ての学生におすすめしたいのが、ガチインターンです。
ガチインターンは大学1年生から挑戦することができ、実施企業の多くがインターンを受け入れ慣れているので、就活やビジネスについて全く知識や情報がなくてもチャレンジ可能であるという点もおすすめポイントの1つです。そしてなにより、ある程度の期間従事することによって、まずは自分の実績が手に入ります。企業から見ると、その分野における即戦力になりうる経験をしているとみなされますし、就活においても周りが学生としての経験値を語っている中で、自身はビジネスにおける実績やスキルについてアピールすることができるわけですから、おすすめしない理由はありません。

ということで、このガチインターンは就職を念頭においている、全ての学生におすすめしたいのですが、特におすすめのパターンについて触れていきます。

 

MTG中の写真

 

①学歴や経歴に自信がないぜパターンにおすすめ

就活において学歴が重視される傾向にあるのは、日本における新卒採用が就業経験のない卒業見込み学生を採用するため可能性で採用するという方式に起因しています。学歴以外に明確に能力を測る基準が少ないためです。

そのため、可能性ではなく、実績や経験で自身のスキルや能力を示すことができれば、学歴や経歴に自信がなくともアピールできるものが手に入ります。

それだけではなく、インターンを通じて働くことや目上の様々な人と話す経験を積むことができるので、自分自身の価値観が磨かれるだけでなく、行動や立ち振る舞いも他の学生と差をつけられるという点でもおすすめです。

ここに注意!!


すべての学歴フィルターを突破できる訳ではありません。一部の企業では、仕組み化を徹底するために同一レベルの学生を採用することで、同じ教育を施し同程度の成長を見込むような採用育成計画を立てています。そのため、他の候補学生と比較して学歴が著しく低かったり、あまりにも異なった経歴であると、避けられる場合もあります。
加えて、自身の実績はあくまでもその企業においてですから、必ずしも他の企業で同じような成果が出せる訳ではありませんので、おすすめされたからと万能に受け止めないように注意しましょう。

 

②専門的な分野で活躍したいぜパターンにおすすめ

一部の専門職や業界においては、新卒採用を行っておらず、アルバイトやインターンからのみ採用を行っている場合があります。

欧米型のインターンにやや近く、雑用的なことから少しずつ企業や仕事について理解を深め、少しずつ信頼を得てチャンスを得ていくような流れです。職種でいうとエンジニアやデザイナー、ライターなどは、実務経験が重視される傾向も高いので、一般的な就活にとらわれず、強く志望しているのであればまずは問い合わせて動いてみるのをおすすめします。

ここに注意!!


時間的余裕がないとガチインターンに挑戦しにくいことが、最大のデメリットです。

一般的なアルバイトのように、週3日2時間からなどのような就業時間では、任される仕事も軽い作業的なものが多くなり、経験が得られないばかりか、つまらないと感じてしまうこともあるでしょう。
その点においては、大学のカリキュラムや学部学科によって、この手段をおすすめできる人とおすすめできない人が存在するのが難しい点です。

 

 

本当におすすめのインターンについて

ここまで読んでくださった方はなんとなくご理解いただいていると思うのですが、「たくさんインターンに行ったんだ」ということは、人事にとって評価ポイントにはなりません。なぜなら、チラ見インターンは、インプット経験に過ぎないからです。

働くことは、アウトプットです。何を学んだか、得たかではなく、何を与えられるか、どんな成果が出せるかが問われます。

電卓片手に仕事をしている写真

先述のとおり、ガチインターンを最もおすすめしたいのですが、時間的制約からおすすめのインターンに挑戦できない人も少なくないはずです。そんな方は無理にインターンしなくても大丈夫です。
むしろ、今置かれている環境で、アウトプット経験を積むことをおすすめします。
例えば、今のアルバイトで、自分が任されている仕事だけじゃなく、その事業の全体を理解し、社会や顧客との繋がり、お金の流れなどを考えてみる。その上で、自分が得ている時給の意味や価値についても考えてみる。場合によっては、売上を把握して、自分がその売上にどう貢献できるのか、具体的に売上アップに挑戦してみることをおすすめします。
インターンはとても良い機会ですが、あくまでもこれは与えられている機会にすぎません。最もおすすめしたいのは自ら生み出したアウトプットの機会です。
おすすめのインターンにとらわれず、自分が今いる環境を自主的に変化させることにも挑戦してもらいたいなと思います。

 

さいごにヘレンからの小言を失礼

Helen
おすすめのインターンを経験して安心していてはいけません。
どちらの種類でもインターンを経験したのなら、企業へのお礼メッセージや挨拶、時間厳守、身だしなみはある一定のレベルを達成していないと逆にマイナスになることをお忘れなく。。。
おすすめはあくまでおすすめ。就活は手段ですから、まずは働くことに興味をもって取り組んでみてくださいね♪

 

Helen(ヘレン)さん
キャリア・人事コンサルタント


1982年秋田県生まれ青森県育ち
理工系大学修士号取得後、ベンチャー企業に新卒で入社し、人事の立ち上げから採用・育成の責任者を務める。人材ビジネスにおいても営業統括として従事し、就活・人事のプロフェッショナルとして、2016年に独立。キャリアセミナーや人材育成が得意領域。
2022年より株式会社shabell 取締役COO就任。
 

 

記事を掲載した日

2022/08/04

 

NO IMAGE

What's ”shabellbase”?

自分らしさは探すものじゃない、育むものだ。
明るい社会と未来のために、だれもが必ず持っている、“あなたらしさの種“を育てるヒントを提供するのがshabellのバリュー。 shabellbaseは、自分らしく生きる人の軌跡や考え方を綴った、キャリア、ライフスタイル、価値観にフォーカスし、“生き方図書館“を目指すウェブメディアです。
shabellアプリは、 なりたい職業や選択したい生き方への不安や悩みを、その職に就いているプロフェッショナル人材に直接相談できる、“生きた教科書“を目指すアプリです。

CTR IMG