退職理由を言いたくない!本当の退職理由を言わなくて済む対処法を紹介

会社を辞めると言うことは、人生において大きな選択になります。

なので、退職したいと思っていても、実際には本当に辞めるべきなのか、退職理由をどうやって伝えたらいいのか、言いたくないと悩んでいる人もいると思います。

退職理由は人それぞれだと思います。今より良い条件で他の会社からオファーが来ている、人間関係に疲弊していてこの環境から離れたい、結婚や子育てなどのライフステージの変化、上司と馬が合わないなど人によってそれぞれの退職理由が存在します。

では、そのあなたの本当の退職理由を上司にちゃんと伝えることはできるでしょうか。本当は言いたくない、言わなくていいなら黙っておきたいなど、さまざまな葛藤があると思います。

この記事では、本当の退職理由を言いたくない人向けに、どうすれば円満に今の会社を辞めることができるのかについて書いていきます。

目次

退職理由を言いたくない!

法律によって会社が社員を解雇する場合には、その理由を明確に説明する義務がありますが、社員が会社を退職する際に退職理由を言いたくないので言わないことは法律上問題ありません。

なので、退職理由としては「一身上の都合」ということで突き通しても大丈夫なのです。
法律上では、退職に関して、
民法627条で、「退職の自由」が認められています。

雇用の期間に定めがないときは、解約(=退職)の申入れから2週間が経過すると雇用契約が終了する。
無駄なトラブルを避けるためにも、本当の退職理由を言わないことも一つの方法です。
Business man with resignation letter

スムーズに仕事を退職するために

では、退職を検討している人は、どんなことが本当の退職理由なのでしょうか。

厚生労働省が調査した「令和4年雇用動向調査結果」によると、退職理由として上位に挙げられたのは、「職場の人間関係が好ましくなかった」、「労働時間、休日等も労働条件が悪かった」、「給料等収入が少なかった」でした。

しかし、この退職理由を正直に会社や上司に伝えたらどうでしょうか?
もし本当の退職理由を明かしたら、トラブルに巻き込まれてしまったり、悪い印象を持って会社を辞めることになるかもしれません。転職しても業界が近い場合だと、仕事の内容によっては勤めていた会社と仕事で再び関わることがあるかもしれません。なので、できるだけ円満に会社を退職できた方が望ましいと言えます。

また、退職届を提出してからも、すぐにやめられない場合もあります。仕事の引き継ぎや、お世話になった人への挨拶などもあるため、悪い印象を与えてしまうと、辞めるまでの期間が居心地悪くなってしまうかもしれません。

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退職理由を言いたくない時に気をつけること

では、具体的にどんなことに気をつければ退職する際に悪い印象を持たれないでしょうか。

本当の退職理由を言いたくない場合は、これらのことに気をつけてみましょう。

ネガティブな理由をそのまま伝えない
退職理由の言い方を気をつける
理由をコロコロ変えない
相談相手を間違えない

退職理由を言いたくない時に気を付けること①:ネガティブな理由をそのまま伝えない

先ほど退職理由としてあげたような「職場の人間関係が好ましくなかった」、「労働時間、休日等も労働条件が悪かった」、「給料等収入が少なかった」などのネガティブな退職理由を直接会社や上司に伝えることは、お互いの関係を悪くさせてしまう可能性があります。

ネガティブな退職理由であっても、できるだけポジティブなものに変換することがおすすめです。

・新しい自分の夢に向けて頑張りたい
・会社で身につけた経験や能力を他の分野でも試してみたい
・今まで経験したことを、より専門的な分野で活かしてみたい

本当の退職理由を言いたくない場合は、このような理由を伝えてみましょう。未来に向かっているポジティブな退職理由であれば、上司や同僚も快く会社を送り出してくれます。

退職理由を言いたくない時に気を付けること②:退職理由の言い方を気をつける

退職理由の中には、自己都合の退職理由の場合もあります。
例えば、「結婚、出産・育児、介護・看護」などがあります。また、家庭の事情による帰郷などもあります。これらの場合、どうしようもない退職理由であるので、上司や同僚、会社もとやかく言えないことが多いです。

そのため、まずは突然退職することに対して、しっかりと迷惑をかけてしまうということを認識した上で謝罪をし、気持ちをしっかりと伝えましょう。

自己都合での退職の場合はできるだけ言い方を気をつけましょう。

退職理由を言いたくない時に気を付けること③:理由をコロコロ変えない

もちろん事情によっては本当の退職理由を言いたくない場合は、嘘の理由を退職理由として伝えることがあると思います。

もちろん、トラブルを避けるためには必要なことかもしれませんが、嘘がバレてしまった時にトラブルに巻き込まれたりなどのリスクも存在します。また、自己都合の退職理由の嘘をついてしまった場合、嘘が深刻であればあるほど。上司や同僚も心配してくれるので、バレてしまう可能性が高くなってしまいます。

そのため、退職理由を言いたくない時に嘘を用いる場合は仕事を辞める理由は変わらないように最初から一貫したものを考えておきましょう。

退職理由を言いたくない時に気を付けること④:相談相手を間違えない

退職理由を言いたくない時こそ、最初に相談をするのは必ず、「直属の上司」にしましょう。

直属の上司を通さずに、さらに上の上長などに先に退職の相談をしてしまうと、自分の直属の上司が「部下の管理不足」となって注意されてしまうかもしれません。最悪の場合、直属の上司との関係が悪化し、退職の手続きがスムーズにいかないなどのトラブルが発生してしまうかもしれません。

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円満退職のための、退職理由の伝え方

感謝の気持ちを伝える
退職の意思をはっきり伝える
自分の転職先についての詳しいことを言わない

退職理由の伝え方のコツ①:感謝の気持ちを伝える

どんな職場であっても、社会人としてのマナーや仕事で役に立つスキルなどあなたにとって学べたことはたくさんあったはずです。できるだけ円満に退職するためには、ネガティブな感情よりもポジティブな感情をみせて終わりたいものです。

あなたにとっていい思い出がなかったとしても、最後は笑顔で大人の対応を見せられると素敵です。

退職理由の伝え方のコツ②:退職の意思をはっきり伝える

退職理由を言いたくないとしても、退職の意思ははっきりと上司に伝えましょう。

退職の意思を伝える時に、少しでも曖昧な態度をとってしまうと、会社から引き止められてしまうかもしれません。
「会社を辞めようと考えています」と伝えるより、「会社を○月○日に退社させていただきます」とはっきりと伝えましょう。迷いを見せてしまうことはよくありません。

退職理由の伝え方のコツ③:自分の転職先についての詳しいことを言わない

転職先に上司がクレームを入れたりすると言うトラブルも実際に起こることがあります。

なので、トラブルを避けたい時は転職先の社名を伝えるのは避けましょう。伝えるのは、業界や分野、職種など簡潔なもので構いません。

「サービス業界で新しく挑戦してみたいと思います」
「人材育成サービスを運営している会社でエンジニアをします」
などのような理由を伝えてみましょう。

退職理由を言いたくないときの対処法

退職理由を言いたくないときでも、会社がしっかりと納得するような退職理由の例文を紹介します。

《退職理由の例》
給与に不満があった
労働環境に不満があった
仕事に対して不満があった
人間関係に不満があった
会社の将来性がない
家庭の事情
病気などの体調不良
それ以外の場合

退職理由を言いたくないとき①:給与に不満があった

「給与が低い」など金銭面に関する不満が本当の退職理由のときは、会社に対して正当に評価されていないということに対しての不満からくる退職理由でもあります。自分の能力と現状をしっかりと客観的に見れているということでもあります。
給与が安いと言う不満は、より正当に自分の働きを評価してくれる会社で働きたいという願望とも言えます。

《例文》

自分の与えられた仕事をこなしていくなかで、自分なりに成長を感じていましたが、なかなか自分の給与が上がることもなくて、モチベーションを上げづらい環境にいました。自分自身の向上を実感するためにも、より実力主義のはっきりしている環境に身を置きたいと考え、退職をしたいと思いました。

退職理由を言いたくないとき②:労働環境に不満があった

労働環境は自分の心身に影響を大きく与えます。長い残業や、休みが取りづらい環境などはしっかりと体を休めることができないので、ストレスが溜まってしまいます。
では、自分はどのような環境で働きたいのでしょうか。一度考えてみましょう。

たとえば、残業が長いことが理由であれば、残業の短い会社で働きたいと思うかもしれません。それは仕事にオンオフを持って働きたいとか、効率よく仕事ができる環境を求めていることでもあります。

《例文》

自分の力不足で、残業をしてしまうのは仕方のないことかもしれませんが、本来は業務時間に仕事を終わらせるのが普通だと思っています。今の職場は、誰もが残業をしていて、残業をすることが当たり前に近い雰囲気になっているのがどうも気になります。少ない時間で成果を上げるためにも、より効率的に仕事に対して取り組む必要性を感じたので、もっとオンオフをもって業務に取り組める環境で働きた胃と思い退職を考えました。

退職理由を言いたくないとき③:仕事に対して不満があった

仕事が面白くない、仕事のノルマがきつい、扱っている製品やサービスが好きではないという理由は、もっと仕事に対してやりがいをもって取り組みたいという気持ちからくるものです。

仕事が面白くないという退職理由を、やりがいのある仕事内容を扱いたい、自社のサービスや商品を自身をもって扱いたいなどと言い換えてみましょう。

《例文》

自社のサービスを取り扱うにあたって、販売実績も高く、素晴らしい商品を販売している実感はあったのですが、その一方で顧客に対して、本当にしっかりと向き合えているのかを考えてしまうようになりました。より、顧客に寄り添って、一緒に課題を解決していけるような営業をしていきたいと思って退職を決めました。

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退職理由を言いたくないとき④:人間関係に不満があった

人間関係は、会社の中では切っては切り離せないものです。同僚や上司など人と関わらなければ仕事はなかなかできません。上司のパワハラ、セクハラに悩まされていたり、同僚と仲良くなれなかったりした場合は、人間関係のいい職場で働きたいという欲望が含まれています。

みんなと連携をとりながら、チームとして仲良く仕事をしたい、お互いにサポートをして支え合える職場で働きたいなど言い換えてみましょう。

《例文》

今の仕事をしている中で、どうしても個人で仕事をしていると言う意識が強い気がしています。私自身、よりチームでコミュニケーションをとり、お互いに情報を共有しながら仕事をしていきたいと考えています。しかし、職場のそう言う環境をいきなり変えるのは難しいと上司にも言われたので、よりチームで仕事をできる環境に転職したいと思いました。

退職理由を言いたくないとき⑤:会社の将来性がない

会社が新しいことを取り入れない、業績が悪化してきているなどが理由で会社の将来性に対して不安を感じてしまっていては、しっかりと業務に集中して挑むことができません。安定した企業で働きたいと言う思いであったり、会社に対して忠誠を支えるようになりたい思いなどが根底にあると思います。それを理由にして伝えてみましょう。

《例文》

会社の目標や思いに対して共感し、これまで会社の中で精一杯仕事をしてきました。しかし、社長のリーダーシップが強く、自分の意見やアイデアを活かせられないという不満もありました。私もここで仕事をしてきて成長できたと感じているので、年齢や勤続年数に関係なく挑戦できる環境に身を置きたいと考えました。

退職理由を言いたくないとき⑥:家庭の事情

実家の地方から離れて生活している人にあるには、急に実家の親が倒れたとか、病気になって介護が必要になったなど、突然の環境が変わってしまうことがあります。このような家庭の事情の場合は、そのままの理由を上司や会社に伝えましょう。

《例文》

実家に住んでいる父が、病気で倒れてしまって、介護が必要な状態になってしまいました。母だけでは、介護は難しいので、私も父と母のために実家に帰って介護のお手伝いをする選択をしました。
介護はまだ未知のことなので、私自身も一度仕事から離れて介護の勉強をしようと思います。そのため、退職を決断しました。

退職理由を言いたくないとき⑦:病気などの体調不良

過度なストレスや、持病の悪化などで仕事を継続できない場合があります。仕事環境や、勤務時間の長さなどから体調が悪くなってしまった場合も先ほどと同様、そのままの理由を上司や会社に伝えましょう。ただ、一方的に会社の環境を責めるのではなく、自分自身も改善の必要があったという言い方をする必要があります。

《例文》

この会社に対して貢献したいと言う強い思いから、無理をして働いてしまい自分の健康を考えていませんでした。体調を崩してしまってからはうまく仕事に取り組むことができなくなりました。しばらく治療に専念したいと考えているので、退職を決めました。

退職理由を言いたくないとき⑧:それ以外の場合

どうしても本当の理由を言いたくない、退職理由をできることなら言いたくないという人もいるかと思います。しかし、退職理由を言いたくない場合も、必ず伝えなければならないというルールもないので、先ほども言いましたが「一身上の都合」と言う理由を貫き通しても、問題ありません。円満退職にこだわる場合は、しっかりとその理由を突き通す中でも感謝の気持ちを入れましょう。

《例文》

新しい環境で、自分の力を試してみたいと言う気持ちが抑えられなかったので、退職させていただきたく思っています。この会社では社会人として多くの経験を積ませていただき、私自身も大きく成長することができました。この度は、誠に勝手な話ではございますが、何卒ご了承いただければと思います。

Sad dismissed worker taking his office supplies with him

まとめ

今回は、退職理由を言いたくない人向けに、退職の際に気をつけることや、言いたくない時の対処法などについて紹介してきました。

会社を辞めると言うことは人生において大きな決断の一つです。
その決断をより間違いなものにしないためにも、必要な時はこの記事をまた確認してみてください。

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