地元に帰ってふと思う「Uターン就職ってどうなん?」

Uターン就職

年末年始、実家に帰省し家族や地元の友達とゆっくりと過ごされる方も多いと思います。

そんな時、親から「こっちに帰ってきたら?」と言われたり、駅の掲示板でUターン就職説明会のチラシをみて、「いつかは地元に戻って、生まれ育った環境で生活を送りたいなあ」なんてぼんやりと考えてみたり。

様々な地域で活動する人やキャリアについて紹介しているshabellbaseらしい視点で、Uターン就職や転職で考えるべきこと、成功させるためのポイントについて整理していきたいと思います。

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この記事の筆者はこんな人!

Helen(ヘレン)さん
キャリア・人事コンサルタント
1982年秋田県生まれ青森県育ち
理工系大学修士号取得後、ベンチャー企業に新卒で入社し、人事の立ち上げから採用・育成の責任者を務める。人材ビジネスにおいても営業統括として従事し、就活・人事のプロフェッショナルとして、2016年に独立。キャリアセミナーや人材育成が得意領域。2022年より株式会社shabell 取締役COO就任。

Uターン就職をすることの利点

そもそも、Uターン就職をするとどんなメリットがあるのでしょうか?

なんとなく、都心部の方が企業数も多く職種も豊富なため、積極的にUターン就職を検討していない人も多いかもしれません。

とはいえ、1つの大きな選択肢でもある訳ですから今一度、Uターン就職のメリットについて一緒に考えてみましょう。

 

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Uターン就職の良さ:①家族の側にいられる

社会人になると、まとまった休みが取りづらくなってしまうことも多く、家族と過ごす時間を確保するのが難しくなってしまいがちです。

何か特別なことをせずとも、一緒に過ごす時間を大切にしたり、顔を見せるだけでも親孝行、家族孝行ができる環境で生活できることが重要だと感じUターンを決意する人も多いのです

 

Uターン就職の良さ:②慣れ親しんだ環境で過ごせる

社会人になりたての頃は、まず働きながら生活をするということに慣れるのに時間がかかります。

中には慣れない日々に心や体の健康バランスを崩してしまう方もいるほどです。

Uターン就職によって、働き始めるという変化に適応すべく、慣れ親しんだ環境を選択することで変化する要素を減らし、健やかに過ごせるように工夫することもUターン就職をしてよかった点としてあがる要素の一つです。

 

Uターン就職の良さ:③経済的負担を軽減できる

全ての地域、人に当てはまるものではありませんが、地方から進学で都心部に移り住んだ人が社会人になるに当たって最も不安なことが、経済的負担を自分で賄えるかどうかと言う点です。

特に給与の大半が家賃に充てがわれるという現実を考えると、仕事内容ではなく手当や補助の充実度で就職先を選択しがちになります。

Uターン就職によって、家賃負担がそもそも少ない環境を選択することができれば、就職先の選択肢を増やせるというメリットもあります。

 

Uターン就職の良さ:④地元への貢献ができる

多くの地方が抱える課題として、人口減少や過疎化、若者やこどもなど未来の担い手が少なくなっていくことなどがあります。

Uターン就職を前向きに選択する多くの理由として、このような課題を都心部との対比や自分の幼少期の地域の様子と比較して、地域の活性化に携わりたい、自分のふるさとを守りたいという想いを抱くようです。

地元で働くということは、未来づくりに直接的にも間接的にも関わるということですから、地元へ貢献することに繋がるのではないでしょうか。

 

Uターン就職の良さ:⑤地域やコミュニティとの交流が増える

単身者や上京して働く人が多く、人との交わりが希薄になりがちな都心部と比較して、長くその地域と関わっている人が多く、その場所が生活の基盤となっている人ばかりなので、地域の人々とのコミュニケーション量が増えたり、コミュニティとの繋がりも深まっていくようです。

そのため自己重要感を感じやすかったり、自分が他者に与える影響の度合いも大きくなったりと、地域やコミュニティとの距離感が大きく変わっていきます。

 

 

Uターン就職の注意点とは?


Uターン就職をすることのメリットについて、客観的な視点と体験者の感想などを踏まえて整理しました。

一方で、Uターン就職を選択する際に気をつけなければならないことやあらかじめ準備しておくべきことはないのか、についても考えてみましょう。

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Uターン就職の注意点その1:Uターン就職=楽な選択肢ではない

なんとなく感覚的に都心部で就職をすることの方が地方で就職をすることよりも、難しいと感じている人も少なくはないかもしれません。

それは、大学の多さや就職に対する熱量、活動量などから判断していたり、就活に関する情報量や頻度による結論なのだと思います。

しかしながら、実際には地域によっては都心部よりも有効求人倍率が低い地域も存在しており、必ずしもUターン就職が楽であるとは言い難いと言えます。

 

Uターン就職の注意点その2:なぜ戻りたいのか

いざUターンで就活を始めようと思うと、必ず面接などの場で聞かれるのが「なぜ戻ってこようと思ったのですか?」という質問です。

良くある回答としては、「将来を見据えた時に親のそばにいられた方が、(介護など)何かと安心だから」というものです。

もちろん、それも正直で良い回答だとは思いますが、Uターン就職を選択して、キャリアをどう築いていこうと考えているのかが答えられると、Uターン就職することに対する覚悟感が相手にも伝わると思います。

また、人生をどのように過ごし、その中で仕事はどのような影響を与えるのかを考えることは、本質的にUターン就職に限らず、どのような就職をするべきかを選択する上で必ず考えておくべき事柄です。

 

Uターン就職の注意点その3:職を変えることのハードルの高さ

これから始まる社会人生活において、ずっと同じ職場、職種で勤め上げるということばかりではないと思います。

いずれ転職するとなった場合、Uターン先の地域に豊富に求人があるという訳ではないかもしれません。特に未経験や経験の浅い人材に対する求人は、そう多くない場合が想定されます。

Uターン就職する際には、入社後の目標設定や会社の仕組みや商材に頼らず、自分自身に紐づいているスキル(ポータブルスキル)がどれだけ身につけられるか、意識的に経験を積む必要があります。

 

Uターン就職の注意点その4:自分で取りに行かないといけない

前項では、求人数がUターン先では必ずしも多くはない可能性があるという話をしましたが、それはあくまで顕在化している求人情報の量の話です。

働き方や職業が日々生まれている現代社会においては、Uターン先でも新たなチャンスは数多く存在しています。

重要なことは、そのチャンスに気づくアンテナを張っているか、人脈やコミュニティを広げ、情報が得やすい状態を作り出せるかということです。

Uターン先によっては、受け身の状態では、新しい仕事の情報ばかりか人脈も入ってこない環境もありますので注意が必要です。

 

Uターン就職を成功させるために必要なこととは?

最後に、これらのことを踏まえてUターン就職を選択する際に、必要なことリストを整理しておきましょう。

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Uターン就職を成功への道Step1:自立したキャリアを目指す

Uターン就職において、重要なことは環境や会社に依存するキャリアの築き方ではなく、市場にとって自分ができることの価値を測れるようにしていくのが重要です。

○○で働いていました、○○を何年やってましたのように、経験を売りにするのではなく、誰にどんな価値を出せたのか(成果)やその経験を通じて何ができるようになったのか(成長)を語れるようにすることを目指しましょう。

 

 

Uターン就職を成功への道Step2:自ら動いて新しい人脈をつくる

Uターン就職の後、どんどんステップアップしていく人とそうでない人との差は、自ら積極的にチャンスにありつくアクションを行っているかどうかなのです。

もちろん、誰彼構わず繋がればいいということでも、繋がった人が良縁を運ぶとも限らないのですが、Uターン就職したからといって固定のコミュニティに居続けるのではなく、新しい人と繋がれる力を常に養っておくということが重要であるということです。

もちろん、SNSは情報収集として有効な手段ではありますが、自分が興味のあるものしか見つけられないという弱点があり、多方面から情報を得るために新たな人脈は有効な手段であると言えます。

 

Uターン就職を成功への道Step3:突き抜ける、発信する

Uターン就職をして活躍している人をみていくと、活躍の場の広げ方が必ずしも地域→都心部→日本という順ではないということが多いのです。

彼らは、自分の地域ばかりか、いきなり世界に活躍の場を広げており、自分ができることや達成したいことを成し遂げる場を自由に求めることをしています。

これまでのSNS時代に加えて、コロナ禍によるオンライン化の加速の後押しもあり、国境だけでなく言語や文化を飛び越える手段はどの地域でも活用できるようになり、突き抜けた能力やスキル、想いの持ち主がどんどん世界に進出しています。

 

 

Uターン就職を成功への道Step4:物質的な豊かさ以外の価値観を持つ

日本のような消費社会的な価値観を前提としていると、お金を稼ぐことやたくさんの物を手にしていることが安定、成功と捉えている人もいると思います。

しかしながら、幸福度という尺度や自分らしさという観点で、自分の人生を測ると必ずしも、物質的な豊かさだけが重要であるとは言えないはずです。

影響の範囲は狭くとも、誰かにとって重要な存在になっていること、自分の仕事を応援してくれる人が地域に存在していることなど、人生の充実度を測るモノサシを多様に設定できるような、幅広い価値観を育んでおくと良いのではないかと思います。

 

 

地元に帰る、Uターン就職をするという選択について

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かつては、都心部で活躍することが成功である、そんな考えが主流でした。

しかしながら、今は優秀な人材ほど地方に目を向け活躍の場を広げています
地元に戻ることはもはや消極的な選択ではありません。

やり方によっては、都心部での就職よりもUターン就職はもっと人生が豊かになる選択になりうのです。

shabellbaseniigatabaseではさまざまな地域で活躍する人、自分らしい生き方を築いている人を紹介していますが、ここに挙げている人に限らず、皆さんの地元にもきっとたくさんの活躍の事例があるはずです。
就職という目の前の課題だけにとらわれず、どんなふうに生きたいか、どんなことを幸せと感じる自分でありたいか、年末年始ゆっくりと考えてみてはいかがでしょうか?
自分らしい選択は、誰かと同じ選択、前例が多い選択ではないかもしれません。
それはひょっとしたら、勇気がいる選択なのかもしれません。
何が正解かは、選んだ時点では分かりません。

何を選ぶか以上に重要なのは、選んだ道をどう進んで行くのかです。

ほんのちょっとの覚悟を持って、選べるということの自由を楽しみましょう♪

 

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今回は、Uターン就職や転職で考えるべきこと、成功させるためのポイントについてお伝えしてきました。

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