母親だって挑戦したい!30代からはじめる異業種「WEBデザイナー」への道。

今成佳奈子サムネイル

今回取材をしたのは39歳でWebデザイナーの道に進んだ今成佳奈子さん。

女性のキャリアは、以前に比べると形成しやすくなってきましたが、“母親のキャリア形成“の確立はまだまだ難しいとされているのではないでしょうか。
同じく今成さんも、自分の感情に素直になりながらキャリアを築いてきましたが、結婚や出産を機にキャリア形成の難しさに悩んだそう。

母親になったら、キャリア形成は諦めなければいけないのか
やりたいことはたくさんあるけど子どももいるし、自分のことは後回しにすべきなのか

そんなことない。
何歳になっても、家庭を持っても、自分次第でいくらでも挑戦できる。変えられる。

自分の人生と、母親としての人生のバランスに悩み働くお母さんに読んでほしい記事となっています。

 

自分の人生と、母親としての人生

今成佳奈子honcho8banイベント参加shabellbaseー異業種転職をたくさんされていますが、どのような軸で会社選びをされていたのでしょうか。

今成佳奈子さん:スキルや給料といよりは、仕事に対して “自分がワクワクできるか”を重要視していたような気がします。理系の大学を出ていたので、学部的にもSEやメーカーの道に進む人が多いんですが、私は飲食の会社に就職をしました。就職セミナーで大手の飲食会社の人事さんと出会って、楽しそうだなってワクワクしたんです(笑)

でも、2年目に経理部へ異動になってしまって。経理のお仕事に楽しさを見出すことが私はどうしてもできなくて。大学生のときにちょっとだけやりたいと考えていたウェディングプランナーの仕事をしてみようと思ったんです。プランナーの資格が必要だったので1年ほど勉強をしながら1社目の会社で働き、ちょうど3年たったタイミングでウェディングプランナーに転職をしましたね。

 

ー「仕事選びの軸」が自分の中で定まっているからこそ、自分に素直に動けたんですね。

今成佳奈子さん:そうですね。でも、やってみて分かったことなんですが、営業職をマネジメントすることは私には難しかったですね。楽しさはありましたが、「仕事ってなんだろう」ってモヤモヤするようになって。

いつもの自分だったら、”私って何をしたかったんだっけ”と考えて、次に動き出せていたんですが、結婚や出産が重なり仕事と子育てを両立する日々の中で、自分と向き合う時間が無くなってしまったんです。

“自分らしいキャリア形成”と、”母親としての生き方”のバランスが分からなくなったタイミングでしたね。

 

はじめて自分と向き合い、見えたもの

ーそんな自分が、変わるきっかけになった出来事はありますか?

今成佳奈子さん:3つあります。1つ目は、地元である新潟にUターンをして転職したことです。
子どもが2歳半になるまではプランナーのお仕事をしていたんですが、2人目が生まれるタイミングで、「もう無理だ。やってられるわけがない!」と限界が来てしまって(笑)夫と相談して実家の近くに帰ってきたんです。
でも、0歳と3歳の子供を育てながらの転職活動もとても大変で。「とりあえず入れそうな会社に一旦は就職しよう」と考え、LOEWEの百貨店に販売職として転職し7年半働きました。

「やりたい仕事」ベースで選ぶことはできなかったですが、当時のいっぱいいっぱいだった私を大きく変えてくれたきっかけでもあります。

2つ目が、当たり前ですが子供が成長してくれたことです。子供が2人とも小学生に上がってから、やっと心に余裕が生まれてきましたね。そして3つ目はコロナ禍で自分と向き合う時間ができたことです。

 

ーコロナ禍で自分の時間を作れるようになったんですね。

今成佳奈子さん:そうです。コロナ禍で1ヶ月ほど百貨店が休業になってしまい、リモート勤務でトレーニングを受ける働き方に一時的に変わったのですが、それにより自分と向き合う時間を作れるようになりました。”私ってこういうことにも興味あったんだ!”と、狭まってた視野が広がり、自分らしさを取り戻せるきっかけになりましたね。

そして、WEBデザインの道に挑戦してみたいと考え、会社を辞め、WEBデザインのスクールに通うことを決意しました。

 

ー自分と向き合う時間をとることって、大事なことのはずなのに意外と難しいですよね。

今成佳奈子さん:働いていても子育てしていても、1〜2時間の”何もない時間”って発生することもあると思うけど、その時間くらいゆっくり休みたいじゃないですか。お母さんってまず自分のことは後回しだし、子供が一番なんですよね。それくらい一生懸命なんです。現に当時の私も、働く目的は子供の為でしか無かったので。

だからこそ、”考える時間”って時間に余裕を持てるようになってはじめてできるんだと思います。

そうやって自分と向き合ってやっと、自分のやりたいことやミッションを改めて思い出せたり見つけることができました。

人それぞれなので好き勝手なことは言えませんが、この経験があるからこそ「自分のことも大切にして良いんだよ」と全国の働くお母さんたちに伝えたいです。

 

ー転職やスクールに通うという選択をされた時、不安はなかったのでしょうか。

今成佳奈子さん:無かったと言えば嘘になります(笑)でも、自分の未来を見据えたときに”今しかない”って思ったんです。

その理由の1つが年齢です。39歳までの求人と40歳からの求人って全然違って、40歳という年齢が”働く”上で1つのボーダーラインになるので、再び異業種転職を考えているのであれば絶対に30代で動き出さなきゃいけないと考えていました。

「あの時やっぱり…!」って後悔したくないですし、やってみなきゃ分からないじゃないですか。仮に失敗しても、また他の道を模索すれば良いですし、元の職種に戻れば良い。

不安はきっと拭えないけど、気楽に挑戦する心も一歩踏み出す際には必要なんじゃないかなって思います。

 

ー「ダメだったら元の職種に戻れば良い」って、過去の自分が築いてきたキャリアを信頼できるからこそ言える言葉ですね。

今成佳奈子さん:そうですね。基本的にどれも3年以上は勤めていますし、もう一度やろうと思えばできなくはないと思っています。区切りをちゃんとつけて転職したからこそ、積み上げてきたものが、異業種転職をする際の自分の武器になっていますね。

 

 

母親だって、わがままになっても良い

ー同じように日々頑張るお母さんたちに、何か伝えたいことはありますか?

今成佳奈子さん:やっぱり、”自分と向き合うこと”を大切にしてほしいです。

経験したからこそ気づいたことなんですが、キャリア形成の話に限らず、”自分の想いと向き合ってあげること”って、心に余裕を持たせるためにもとても大切なんですよね。

母親だからって、もう40歳だからって、挑戦しちゃダメなんてことはないはずです。

何歳になっても自分らしく、やりたいことに向かって挑戦していってほしいなと思います。

今成佳奈子さんの日本酒イベント写真shabellbase

ー”1人の女性”として生きていくことの大切さは忘れたくないですよね。

今成佳奈子さん:そうですね。「○○君のお母さん」じゃなくて、「〇〇さん」って呼んで欲しいですし(笑)

もっと女性が活躍する社会になれば良いなと思っています。
その中のひとりになれるよう、私も頑張っていきます。

 

***

 

今回は、39歳で新しいキャリアを歩み出した2児のママ、今成佳奈子さんに取材を行いました!

私はまだ24歳で、結婚もしていないから、母親の忙しさなんて想像もつきません。

でも自分の母親に対して思う気持ちは今成さんの想いととても似ていました。

「私のことでいっぱいいっぱいになって我慢してほしくない。」
「母親としての姿だけじゃなく、自分の人生も楽しんでほしい。」

と思っています。私も母親になって時にそうなっていたいからこそ。

だって、やっぱり生き生き働く親はかっこいいですからね。

 

今成 佳奈子さん
いまなり かなこ|Webデザイナー


新潟市生まれ、新潟市出身。日本大学卒業。新卒で飲食の店舗営業、ウエディングプランナー、LOEWEスーパーバイザーを経験し、現在は株式会社shabellで未経験webデザイナーとして勤務。30代でスクールに通い、39歳で新たな道に挑戦しています。プライベートでは、ママさんコミュニティやデザインコミュニティ、PTA役員として子供のキャリア教育向上に奮闘中。

 

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